今の日本は、昔よりさまざまなものが国境を越えて行き来するようなりました。LCC(ローコストキャリア)の海外就航にともない、海外にいく機会も増えた人も少なくないでしょう。
また、近年では個人輸入もUPSやDHLなどの輸送会社に任せればお手軽にできるようになりましたが、個人輸入をする際は気をつけなければならないことがたくさんあります。

ここでは、国内の薬品事情、個人輸入のリスク、輸入した薬品の被害例を紹介しています。

国内の医薬品の安全性

現在はテクノロジーの進化により、さまざまな医薬品に注目が集まっています。国内では京都大学ナノテクノロジーハブが主導するISP細胞の研究が期待されていたり、資生堂が開発を主導するナノテクノロジー化粧品が注目を集めていたりします。

海外の先進国では既に当たり前になっている医療品や化粧品でも、日本国内では医薬品医療機器等法に戻づいて売られています。
安全性の確認、臨床試験、医薬品の製造、調達などの全工程が安全に行われているか品質の工程などを確認し、さらに国の安全審査部が、医薬品の品質・安全性・有効性を審査します。
流通を許諾されても引き続き副作用などの調査を販売業者に義務付けることで2重、3重の安全性を確認されてから販売されるため日本の医薬品は品質・安全性に安定しているのです。

仮に重大な健康被害が生じた場合は、その救済をはかる医薬品副作用被害救済制度が適用されます。

参照HP:医薬品副作用被害救済制度に関する業務 | 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

個人輸入のリスク

このように、国内で販売されている薬品や化粧品には厳しい制限がかけられています。企業でさえ何年もかけて準備して販売する薬品に対し、海外で承認を受けている薬品を輸入しようとする人も少なくないでしょう。しかし、2016年に日本の4大ED治療薬を販売するメーカーが調べていたところによると、輸入された4割が偽薬、3割は未承認の成分不明の薬品で、こうした成分不明の薬品は副作用が起きた際に適切な対応ができず、命に関わる問題に発展してしまうため、決して手を出してはいけません。

実際の被害例
以前「ホスピタルダイエット」と呼ばれるタイ製の薬品を輸入して、健康被害が発生する事例がありました。若い女性を中心に人気を集めていましたが、2002年に香川県でホスピタルダイエット3a5と呼ばれるものを長期間服用した結果、さまざまな機能障害をへて入院するという事例が発生したのです。
この薬からは、緩下剤や利尿薬・向精神薬が検出され、他にも個人輸入で手に入れた薬で急性心不全、死亡する人もいました。

中でも、ED治療薬については偽物が手に入りやすいという環境もあり、個人で輸入して自己判断で使用する人も増えています。
それが原因で副作用が起きてしまい、同様に死亡してしまう事例も多数報告されているのです。

EDの場合、恥ずかしさやプライドという考えから、対面で医師の処方を受けたくないと思いがちですが、自己判断が危ういからこそきちんと専門機関を受診するべきです。
EDは日常生活の影響も少なからず受けていることが多く、自己判断だけではわからない要因で発症している可能性があります。

参照HP:EDとは?要因と治療法について|浜松町第一クリニック

ED治療のみに関わらず、自分の体を大事にするためにも、薬は医師から処方されたものを正しく服用することを一番に考えましょう。