薬にも使用期限がある

薬はなんとなく傷んだり腐ったりしないような印象がありますが、保存方法を間違えると、効果がなくなったり、品質が落ちるというったことがあります。
正しい保管方法を身につけ、安心して薬を服用できるようにしておきましょう。

薬は、温度や湿気、直射日光等の影響を受けやすいものです。
そのため、ふたや栓はきちんと閉じた上で、太陽光が直接当たる場所には置かないようにしてください。
冷蔵庫で保管する必要のあるものは、凍ったりしないよう注意が必要です。
また、暖房や冷房の風が直接当たる場所に置く事も良くありません。

処方された容器とは別のものに入れ替えるのも避けたほうがよい保管方法のひとつです。
インテリアに沿わないからといって、別の容器に入れ替えてしまうと、種類や正しい使い方がわからなくなってしまう恐れがあります。
小さなお子さまがいる場合は特に注意が必要です。
カラフルな錠剤やカプセルは、おいしいお菓子と間違えてしまうこともありえます。
シロップ剤はジュースに間違われるケースが多いです。

子供の誤飲事故の20パーセントは医薬品によるものといわれています。
誤飲を防ぐためには、他の食品ときちんと区別し、子供の力で開けられない容器に保存するか、手の届かない所に置くようにしましょう。
以上のことを考えると、家庭での保存方法に最適なのは冷蔵庫か冷暗所になります。
冷蔵保存は4℃、冷所保存は15℃以下、室内保存は1℃から30℃が保管温度の目安です。
では、薬の使用期限はいつまででしょうか。

使用期限を知る

市販されているものは箱の裏等に解説とともに使用期限が記載されていますが、病院から処方された場合使用期限が明記されていないものも多いです。
未開封で6ヶ月から1年程度は保存できるように、品質確認テストを行ったものがほとんどです。

散剤、顆粒は3~6ヶ月、カプセルや錠剤は6ヶ月~1年程度が使用期限といわれています。
病院で処方されたものは市販品より使用期限が短くなっている場合が多いので、よく解説を読むようにしましょう。

処方されたものが余ってしまって、また同じ症状になった時に服用するという人もいるかもしれません。
しかし、症状が同じだとしても、以前と同じ病気とは限らず、症状が改善されないばかりか、悪化させてしまう可能性もあります。
素人判断は危険ですので、不調を感じたら再度病院で診察を受けるのが賢明です。

また、余ったものを他人に飲ませるのも危険です。
病院からあなた専用にと、個人用に処方されたものですので、他の人にはアレルギーを引き起こす物質が入っているかもしれません。
子供の誤飲のおそれもあるので、病気が完治したら早めに捨てるようにしましょう。