必要な分量
薬は、飲めば飲んだだけ効果が増大するものではありません。
すぐに良くなりたいからと飲み過ぎてしまうと、かえって危険な状態に陥ってしまう可能性があります。
というのも、なぜならば、「有効量」というものがあるからです。
「有効量」とは、これだけの分量を飲めば甲賀があるという目安のことで、実際に効くか効かないかはその時の病気の程度や体調によって左右されます。
ですから、効かないからと適量以上に飲むことは大変危険です。自己判断で服用量を増やすのではなく、効果が感じられない場合には、必ず医師や薬剤師に相談する必要があります。
特に病院で処方されるものは、患者の体の大きさ(体重など)をもとに、個人に適した量を配合し、処方されています。
例えば0kgの人が100kgの人に適する量を服用するのは、明らかに過剰であり、身体に負担がかかすぎてしまいます。
昔の文献においても解説されていますが、猛毒があると言われているトリカブトは漢方に使用されることがあるのをご存知でしょうか。
致死量摂取すればもちろん命の保証はできませんが、量を守ることによって毒も体に有効なものへと変わるようです。
注意書きを読む
市販薬にも書かれているように、用法・用量を守って服用することは必ず守らなくてはいけません。
数ある種類の中でも特に注意が必要なのが、睡眠導入剤や糖尿病患者に処方されるものです。
睡眠導入剤の過剰摂取によって命を落とした人がいるというニュースを知らない人は少ないかと思います。
長期服用していると、体が慣れて効きにくくなることもありますが、基本的には医師に相談することで、別のものに変えてもらったり、量を調節して身体に負担がかからないように配慮してもらうことができます。
薬で最も恐れるべきは副作用です。
効果を焦るばかりに飲み過ぎてしまうと、同時に副作用の危険性が高まると考えたほうがよいでしょう。
飲むことでのメリットだけでなく、デメリットも意識しておかなければいけません。
子ども用のシロップなどは、甘くて飲みやすいように作られていますが、こちらも用量を必ず守るようにしてください。
どんなにもっと飲みたいと言われても、ジュースではありません。
子どもの身体は小さい分、影響を受けやすくなっています。親がしっかりと管理しておく必要があります。
先人の言葉に、「過ぎたるは及ばざるがごとし」というものがありますが、まさにその通りです。
処方されたものを、治ったからと言って勝手に断薬してしまったり、早く治すために勝手に量を増やすのは非常にリスクが高いので、
必ず、用法・用量を守り、健康な身体を手に入れましょう。