サプリはあくまで補佐的な位置にある
調剤薬局で働いていると、患者さんからたくさんの質問を受けます。
ほとんどは、処方されている薬に関するもので、いつのタイミングで何錠飲んだら良いか、副作用はないかなどの質問です。
しかし、中にはサプリメントに関する質問をされる方も多くいます。
処方された薬に替わるようなサプリはないのか、症状をなくすものはないかといったものです。
確かに、多くの薬局でもサプリメントを販売していますし、サプリの効果を感じている方もたくさんいます。
しかし、処方された薬に替わるものとしてサプリの効果を信頼するというのは、ちょっと危険なことでもありますので、説明するのに苦労する時もあります。
サプリメントという言葉は、もともと補佐するとか、補充するものという意味を持っていて、あくまで薬の補佐的な役割を演じています。
そのため、処方された薬と同時に飲んで、健康改善に寄与するということはあるかもしれませんが、薬を飲まずにサプリが病気を治すというのは、そもそも観念が異なるのです。
サプリメントの正しい使い方を説明するようにしている
こうしたことから、サプリの効果について疑問を差し挟むということはしませんが、薬の代わりになるわけではないということは、はっきりと説明するようにしています。
その上で、処方された薬をしっかりと服用しつつも、体や病気に応じたサプリを適度に摂ることは、健康促進に役立つかもしれませんね、ということを分かりやすく話しています。
どうしても、処方薬は化学物質で怖い認識を持っていると、サプリに頼りたくなる心情が強くなりますので、患者さんの気持ちを考えながら上手に対応しなくてはいけませんね。
サプリも結構な値段がするものが多いですし、長期的に飲んでいる方も多いので、費用面からも負担になっているケースも見られます。
薬とのバランスを取って上手に利用するのがカギですね。
病気の予防のためにサプリを飲む
病気を患ってから慌ててサプリを飲もうと、薬局でも薬を求めると同時にサプリについて質問してこられる患者さんがいます。
確かに、サプリは特定の機能を高めるなどの力を持つものもあるかもしれませんが、基本的に薬ではありませんので、薬に替わって病気を治すという効果を期待することはできません。
そのため、サプリを飲むのであれば、病気になる前に健康に注意するという意味で服用するのが賢明でしょう。
病気になってから飲むというよりは、病気を予防するために飲むというのが、基本的な利用方法と言えるのではないでしょうか。
たくさんのアプリが販売されていますので、飲み合わせに注意しながらそれぞれに合った商品を選べるように、しっかりと商品の比較をしたいものです。