5つの薬に重大な副作用が追加された

2015年4月に入って、薬局に関係のある5つの薬に重大な副作用があると、厚生労働省の医薬食品局によって既存の内容に追加されました。
その5つとは、スンベプラやアジルバ、ダクルインザ、プラビックス、サインバルタです。
それぞれ、十分注意すべき副作用が追加されていますので、しっかりと確認しておきましょう。

アジルバにおいては、肝機能障害の副作用が追加されました。
実際にアジルバを服用した患者さんのうち、今まで3年間で肝機能障害に関係する症例が13件挙がっています。
多くの薬は肝臓における分解がなされますので、肝機能障害の副作用はさほど珍しいものではないとはいえ、確認を怠らないようにしたいものです。

急激な症状をもたらす副作用もあるので注意が必要

サインバルタでは、悪性症候群の副作用が追加されています。
この悪性症候群とは、高熱や筋肉のこわばり、発汗、自律神経異常による血圧上昇などが認められるものです。
悪性症候群の副作用が怖い理由としては、症状が急激に出るからです。
そのため、サインバルタを服用してすぐにこうした症状が出るようであれば、すぐに服用を中止して医師のところに行くなどの、素早い措置を取ることが肝心です。

また、 プラビックスにおいては、急性汎発性発疹性膿疱症が追加されました。
この急性汎発性発疹性膿疱症とは、重い薬疹のことで、高熱とともに全身に5ミリ以下の大きさで発疹が出ます。
これも症状が強く現れますので、副作用には十分注意する必要ががあります。
こうした急激な副作用が出るものに関しては、患者さんに大きな影響を与えることになりますので、事前の説明もしっかりと分かりやすくすることが求められるでしょう。

薬の併用によって起こる副作用

スンベプラとダクルインザの副作用については、他の薬剤とは少し異なる性格を持っています。
というのも、これらの薬単独での副作用ではなく、両方の薬を併用することによって生じる副作用が認められ、それが追加されているからです。

スンベプラとダクルインザを併用すると、多形紅斑が出るという症例が何件か過去に報告されています。
全身の特定部位に、円形状の紅斑ができるという症状をもたらし、水疱ができることもあります。
2つの薬を併用するケースがあるのであれば、チェックを行い副作用の可能性についてしっかりと説明する必要があるでしょう。
また、副作用をもたらさない代替薬がないかどうかを、医師とともに確認することもできるでしょう。

これらの5つの薬がもたらす副作用は重大なものとして追加されていますので、、今まで使用を続けている患者さんに対しても新たたに説明を行うべきです。
しっかりと確認と理解を求めて、副作用による事故を防ぐようにしましょう。